紀和マシナリー、難削材対応横型MC投入 ワークサイズも拡大
紀和マシナリーは、鉄系金属や難削材の重切削を狙った主軸40番の横型マシニングセンター(MC)「KH―4200kai」を開発し、市場投入した。2020年に発売した横型MC「同4100kai」を進化させ、サイズを同程度に維持しつつ対応加工対象物(ワーク)サイズの拡大や加工効率の向上など全体的に能力を高めた。
ストロークは同4100kaiに比べてX軸が50ミリ増の560ミリ、Y軸が150ミリ増の660ミリ、Z軸が50ミリ増の560ミリメートル。送り速度も毎分80メートルから90メートルに高め、サイクルタイムの短縮を実現した。
また、B軸のクランプ力を2900ニュートンメートルから4500ニュートンメートルに引き上げ、回転速度も毎分37回転から75回転に高めた。機体剛性も改善し、切削能力は毎分234平方センチから440平方センチメートルに向上した。
ワークは直径630ミリ×高さ920ミリメートル、重量500キログラムまで対応。主軸の回転速度は毎分1万2000回転、トルクは140ニュートンメートル。2枚の自動パレット交換装置(APC)、収納本数40本の自動工具交換装置(ATC)、容量300リットルのクーラントタンクを標準で装備する。オプションでAPCを5枚、ATCを60本に増設可能。主軸も毎分1万5000回転、166ニュートンメートルに変更できる。
紀和マシナリーの主要顧客は海外の中小企業。中でも北米や欧州が半分以上を占める。現地ディーラーから「ラインアップにスペックの高い機体がほしい」という要望があり、新機種を開発した。