榎本工業、省エネ仕様の小型MC投入 自動工具交換装置を搭載
榎本工業(浜松市北区)は、自社製品の小型工作機械「CVN」シリーズで初となるマシニングセンター(MC)「同500」を開発し、発売した。機械サイズが小型で、小物部品の加工に最適な仕様に仕上げた。12本の工具収納が可能な自動工具交換装置(ATC)を搭載し、さまざまな加工に対応できる。消費税抜きの価格は1000万円から。年間15台の販売を目指す。
主軸サイズは20番。機械寸法は横750ミリ×奥行き1510ミリ×高さ2024ミリメートルで、設置面積が約1・1平方メートルと省スペースを実現した。3軸制御仕様で、軸移動量はX軸250ミリ×Y軸250ミリ×Z軸200ミリメートル。早送り速度はX、Y軸が毎分30メートル、Z軸が同15メートル。送り速度や主軸容量を抑えられるため、エネルギー効率が高い。
主にアルミダイカスト部品の2次加工などの用途を想定。工場以外での単独での使用のほか、加工ラインに組み込んで工程の一部を担当させて全体の稼働効率を高めるといった、小型機ならではの優位性を生かせる用途を提案する。
実機を本社のショールームに常設し、社内の部品加工やユーザーから依頼を受けたテスト加工に使用する。
榎本工業はCVNシリーズとして、これまでデスクトップサイズの数値制御(NC)フライス盤をはじめ、卓上サイズを中心に商品群を拡充してきた。
CVN500は卓上型機より大きく、市販の小型MCに比べると小さいサイズに設計することで、小物部品加工の新たなニーズを取り込む。