京セラ、振動切削工具に参入 独メーカー2社買収
京セラは振動切削工具事業に参入する。デンマークの子会社を通じて、ドイツで同工具関連メーカー2社を買収した。買収額は非開示だが、数億円規模とみられる。同工具は、一般的な工具では加工が難しい炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などの加工に適する。自動車や航空機部品で普及が進む炭素繊維材料向けの工具を製品群に加えることで、将来の需要拡大に備える。
京セラユニメルコ(デンマーク)が、振動切削工具メーカーの独BFT ハルトメタル・ヴェルクツォイクと、同社製工具向け振動デバイスを手がける独GSBを買収した。両社合計の年間売上高は約300万ユーロ(約4億3000万円)。
同工具が加工に強みを持つ炭素繊維やグラスファイバーなどの材料は強度が高く、金属より軽量なのが特徴。自動車や航空機部品などへの採用が進む。