新潟精機、JIS「K級」「0級」超硬合金製ブロックゲージ 高精度を長期間保持
新潟精機は、超硬合金製ブロックゲージ「K0級」を発売した。従来品に比べて摩耗・腐食に強く、高精度を長期間保持可能。難加工材での製作に挑戦し、日本産業規格(JIS)「B 7506」の最上位精度「K級」「0級」を実現した。
3年がかりで完成したフラッグシップ製品。K級と0級の精度を兼ね備えた製品として「K0級」と命名した。五十嵐社長は「こうした分野でトップを目指すのが当社らしい姿。日本のモノづくり力の素晴らしさを世界へ発信したい」としている。
新潟精機は業界最高水準の0・3マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の精度を持つピンゲージや、リングゲージなどを製造する。K0級のブロックゲージ開発は、五十嵐社長が「高い技術力を持つメーカーとして生きていきたい。ゲージの最高峰を作ろう」と社内に呼びかけたのがきっかけ。勤続30年を超える品質保証部品質管理課の小林正毅さん(68)が開発を担当し、3年がかりで完成した。
一般的には0級を作って精度が良かったものをK級とするが、今回は超硬でK級を目指してK0級の精度にたどり着いた。「職人技で作ったというだけだと承継が難しくなる。加工条件を数値化し測定技術を生かしてデジタルでやっている」(小林さん)という。
製品は1ミリ―2ミリメートルまで0・1ミリメートル刻みで10サイズ、2ミリ―10ミリメートルまで1ミリメートル刻みで9サイズの計19サイズ。K0級は1個5万円、K級相当は3万円、0級相当は2万円(消費税抜き)。