Kamogawa 脆性材加工用エンドミル開発 研削抵抗30%抑制
Kamogawaは、同社従来品比で研削抵抗を30%抑えた脆(ぜい)性材向け加工用エンドミルを開発、発売した。半導体製造装置向けに、外径や電着長、全長など顧客ごとに完全オーダーメードで供給する。仕様によって異なるが、消費税抜きの価格は1本につき3000―1万円程度。
国内のセラミックス部品などを加工する企業のライン向けに提案し、年間1億円の販売を目指す。
Kamogawaが発売したのは、石英やセラミックスなどの硬くて欠けやすい特徴を持つ脆性材料の加工に最適な工具「アクセラエンドミル」。砥粒(とりゅう)に、脆性材加工に合った粒子が均一なダイヤモンドパウダーを採用。工具形状を工夫し、研削抵抗を低減した。
同工具は、粗い粒度での高切り込みでも加工時のチッピング(欠け)を抑えられ、荒仕上げから中仕上げ加工まで1本の工具で対応できる。現場の生産性向上につながる。既に複数の大手メーカーに採用された。
Kamogawaは、切削・研削工具などを取り扱う商社。自社企画ブランドの製造販売も担う。自動車市場の減速や世界経済の不透明な現状を背景に、今後の工具業界は「規格商品を扱うだけでは生き残れない。他社にない独自商品を能動的に提案していく」としている。