Kamogawa、ダイヤ電着工具の母材バインダーにSiC 摩耗後の再電着可能
Kamogawaは、母材のバインダーに炭化ケイ素(SiC)を使ったダイヤモンド電着工具「アクセラモールドミル」を開発、発売した。ダイヤモンドの電着部分が摩耗しても、再電着が可能になる。金型製作の切削加工向けを想定。消費税抜きの価格は1本1万5000円から、再電着は同5000円から。
金型を内製する大手製造業や金型メーカーに提案し、年間売上高1000万円を目指す。
アクセラモールドミルはSiCのバインダーを使った新素材を採用し、再電着を可能にした。一般的に超硬電着工具は母材のバインダーにコバルトを使用している。摩耗後、これを再電着しようとすると、電着部分をメッキ剥離液で剥がす際にコバルトも落ちてしまうことから、母材の硬度などが変化し「業界では再電着できないのが常識」で、単回使用が一般的だった。
新製品の投入によりユーザーの廃棄物の削減に加えランニングコストも減らせる。使用用途、環境などで変わるが、Kamogawaは新製品を再電着し5回程度繰り返し使用することを想定しており「トータルでみてコストは一般品の半値以下」という。
同社は工具に加え生産現場で使うあらゆるものを扱う商社事業が主力。持続可能な成長を目指しプライベートブランド(PB)製品の企画、製造や機械メンテナンス事業を立ち上げ、事業ポートフォリオの変革を図っている。
アクセラモールドミルはPB商品の柱と位置付ける。