キタムラ機械 スマホ感覚・後付け、投資負担軽減
キタムラ機械は、マシニングセンター(MC)のパイオニア。他社にない独創的な技術を駆使し、その時代のモノづくり企業が必要とする機能を備えたMCを世に送り出してきた。近年では製造現場の深刻な人手不足や熟練技能者の減少に対応するため、自動化とデジタル変革(DX)を実現する機能に磨きをかける。
MCの自動化において同社は2つのコンセプトを打ち出している。その1つが「誰でも扱える自動化」だ。そのカギを握るのが自社開発のコンピューター数値制御(CNC)装置「Arumatik―Mi」とAI機能「Auto―Part―Producer」。人工知能(AI)と5G通信を利活用することで、加工プログラムの自動生成から加工、スマートフォンからの遠隔操作、稼働状況の確認などが可能。「スマホ感覚」の操作性を実現したという。
もう一つは製造現場の状況に合わせて機能拡張が可能な「後付け型の自動化」だ。自動工具交換装置(ATC)や自動パレット交換装置(APC)などのユニットを、納入後でも簡単に追加できる設計を標準とした。ユーザーはスモールスタートで投資負担を分散しつつ、最終的には24時間の自動運転が可能なMCへと進化させることができる。そのため「失敗しない自動化投資」とも言える。
「いきなり高度な自動化システムを導入するのはハードルが高い。まずは標準機で機械に使い慣れてもらい、必要に応じて機能を追加するのが理想」と北村彰浩社長は説く。
こうした自動化に加え、サーキュラーエコノミー(循環経済)の概念を戦略の軸に据える。同社の製品はソフトウエアのアップデートやハードウエアの後付け拡張が可能なため、機械本体を買い替えることなく長期間使い続けることができる。また、MCの性能を維持しながらダウンサイジングで金属使用量を削減するなど「環境への配慮」が各所に見られる。
