スキル不要のMC測定機校正 牧野フライスが新装置、作業時短・誤差発生抑制
牧野フライス製作所は、マシニングセンター(MC)での機内測定用キャリブレーション(校正)装置を発売した。非熟練者でも簡単な手順で高精度に測定装置の校正が可能で、作業負担の大幅な軽減が見込める。価格は18万5000円(消費税抜き)。出荷開始は10月を予定し、年間300台の販売を目指す。
発売した「ラピッドキャリブレータ=使用例」は、幅直径46ミリメートル、高さ93ミリメートルで重量が700グラム。同装置をテーブル上に設置し、基準工具をゲージピンの中心にセットした上で、専用マクロプログラムを実行するだけで校正作業を行える。
市販のリングゲージを用いる従来方式と比べて作業時間を最大6分の1程度に短縮できるほか、作業者のスキル不足による測定誤差の発生も防げる。
MCで正確な機内測定を行うためには、加工対象物(ワーク)自動測定装置の校正を定期的に実施する必要がある。従来の校正作業は主にリングゲージを設置して各軸をマニュアルで移動させる方式だが、その場合は作業が煩雑な上に長時間を要し、精度が作業者のスキルに依存するなどの課題があった。