MCの段取り時短 三矢工業、ワーク固定治具発売
三矢工業(愛知県安城市)は、マシニングセンター(MC)による切削加工時にパレット交換などの段取り時間を大幅に短縮する治具「ダンドリーズ」を発売した。加工対象物(ワーク)を固定する専用クランプ爪を1個当たり1分程度でセットできるため、機上のワークを10分程度で取り替えられる。価格は治具が120万円(消費税抜き)、クランプ爪が1個8000円(同)から。年間50セットの販売を目指す。
同治具は剛性が優れた合金「SKD11」を素材に採用し、削り出しによる一体加工品。510ミリメートル四方のプレート面に専用クランプ爪を取り付けられる穴を75ミリメートルピッチで24-25個設けて、さまざまな形状のワークをセットできるようにした。
また厚さを45ミリメートルに抑えたことでMCの加工スペースを十分に確保できる。同治具を2枚つなぎ合わせることも可能。
MCによる切削加工では段取り時間の短縮が生産性向上に直結する。同社は社内の部品加工で試作を重ね「1時間の段取り時間を15分程度に短縮できた」としてサンプル出荷を開始。検証を重ね、このほど本格販売にこぎ着けた。今後、本社工場での見学も受け付ける。