MOLDINO 野洲工場に微細加工室新設
MOLDINOは4月、野洲工場ソリューションセンター内に微細切削加工に特化した加工室を新設した。微細加工用マシニングセンタ(MC)2台を導入し、工具や工法の開発などに活用する考え。
4月22日に開催した加工技術セミナーで公開した。名称は「美彩(微細)加工室」。野洲工場の赤松猛史工場長は「美しく彩るような心躍る加工室にしたいという意味を込めた」と説明した。
導入したMCは主軸回転数が最大毎秒15万回転と毎秒6万回転の2台。以前から同拠点に設備されている微細加工用MC3台と合わせて5台体制とした。加工室内は室温を23度±0・5度以内で保つ恒温環境にした。また、加工機の床下は厚さ700㎝の基礎コンクリートを打ち込んで強化した他、周囲建屋と切り離すことで、振動の影響を受けにくい構造とした。
同社は近年、燃料電池セパレータ用金型や光学レンズ用金型、半導体部品などの微細切削加工に適したドリルやエンドミルの開発に注力している。今年2月には新開発の超硬合金を採用したエンドミルを発売し、φ0・1㎜から製品ラインアップを揃えた。開発技術部の古野真弘部長は「新たに設立した環境を生かし、顧客への提案につなげていきたい」と述べた。
ニュースソース:日本産機新聞