MonotaRO、入荷工程効率化 生産性1.5倍に
MonotaRO(モノタロウ)は間接資材の物流拠点「猪名川ディストリビューションセンター」で、無人搬送車(AGV)を使った入荷工程の効率化を進める。AGVを使った仕分けシステムのエラーを減らすほか、検品工程などの作業者の習熟度を高める。2―3年後をめどに現状比5割程度の生産性改善を目指す。
猪名川ディストリビューションセンターは約55万点の在庫を保管し、1日18万行(明細数)の出荷能力を持つ同社最大の物流拠点。年々増加する出荷数に対応するため、ピッキングや荷合わせ、梱包といった出荷工程の自動化を先行してきた。
搬入・検品・棚入れまでの入荷工程では自動化と効率化のため、2024年1月にプラスオートメーション(東京都江東区)製のAGV「t―Sort」62台を含む自動仕分けシステム2系統を導入した。
同AGVは上部の荷台に検品後の商品が入ったコンテナが載ると、システムが指示する仕分けレーンまで搬送して荷物を降ろし、仕分け工程と棚入れの搬送工程を自動化できる。入荷工程は現在までに同じ作業スペースで搬入から棚入れまでの作業時間を従来比2分の1に短縮し、入荷工程の生産性(荷物量に対する作業者の数)も同3―5割改善済み。現時点で入荷の商品量が50―60%増えても対応できるとしている。
今後、AGVを含む検品と仕分けのシステムのエラーを減らすほか、検品などを担う従業員への教育などを通じ作業習熟度を高め、生産性をさらに高める。その上で、28年5月に稼働予定の水戸市の物流拠点や、稼働中の「笠間ディストリビューションセンター」、「茨城中央サテライトセンター」にもシステムを横展開する考えだ。