牧野フライス製作所、ワイヤ放電加工機新機種投入 高精度で時間28%短縮
牧野フライス製作所は精密電子部品やモーター関連部品の金型向けにワイヤ放電加工機の新機種「UPX600」を発売開始した。機械構造の見直しや新電源の採用などにより、高精度加工とともに加工時間の従来機種比28%短縮を実現する。価格は2400万円(消費税抜き)。年間120台の販売を目指す。
軸移動量はX軸650ミリ、Y軸500ミリ、Z軸320ミリ、U軸プラスマイナス350ミリ、V軸プラスマイナス250ミリメートル。加工対象物(ワーク)寸法は最大で1030ミリ×800ミリ×300ミリメートル。
上下のヘッドが独立で駆動して軸の振幅を最小化することで、加工精度が向上。新たな加工電源の採用により、高い加工速度を維持しつつ少ない加工回数で加工面粗さがRz(最大高さ粗さ)0・5マイクロメートル(マイクロは100万分の1)、Ra(算術平均粗さ)0・07マイクロメートルを実現した。
精度向上による加工回数の低減に加え、目標電圧までの立ち上がり時間も短くしたことで、加工時間全体の削減につなげられる。