ナガセインテグレックス、面粗度1ナノメートルの6軸加工機 省スペース旗艦モデル投入
ナガセインテグレックスは、面粗度が1ナノメートル(ナノは10億分の1)以下で設置面積と消費電力が従来機の10分の1の同時6軸制御微細形状加工機「NIC―74 S6―N6」を発売開始した。
超精密加工の旗艦モデルとして光学部品・レンズ・高機能フィルムの金型加工用などに売り込む。
超精密加工は設備や加工対象物(ワーク)の熱膨張を防ぐ温度管理が不可欠。従来は恒温室内で、さらに空調機能を持つ小部屋(サーマルチャンバー)で加工機を囲っていた。
NIC―74は機械を包むように温度調節カバーを設け、制御機能プラスマイナス0・01度Cの空調装置も搭載した。曲面主体の外観で無駄な空間を排除。チャンバーなしで空調効率を高め、設置面積も2・7×1・9メートルにした。工場の新設・改装なしに最高級の超高精度加工ができる。加工範囲は700ミリ×400ミリ×高さ200ミリメートル。
さらに3軸制御の旋回式工具軸も新開発した。従来の大型ロータリーテーブルなしでワーク曲面を常に理想の垂直方向から加工でき、機械自体も小型化した。本体を3点で支持する独自設計で機械全体の極微小なブレも排除。可動部の軽量化と重量バランスの最適化で動剛性を従来の2・25倍にした。