ニデックマシンツール、内歯車向け量産研磨法開発 耐久性・伝達効率向上
ニデックマシンツールは、遊星歯車機構などの内歯車を高精度に仕上げる量産用ポリッシュ(研磨)加工法を開発した。
同加工法は外歯車向けでは確立されているが、内歯車向けは世界初という。従来の研削やホーニング、スカイビングといった加工法では得られなかった精度を実現し、歯車の耐久性や伝達効率などの向上につなげられる。今夏の実用化を目指す。
新開発の加工法は独アーヘン工科大学との共同研究の成果の一部で、同社の量産用内歯車研削盤「ZI20A」を使用した。
同研削盤は歯車の歯から歯へと連続的にかみ合いながら軸方向に砥石(といし)を動かす独自の仕上げ加工法を搭載。この加工機と加工技術を基に、砥石の回転数や加工時間などの加工条件を導き出し、外歯車ポリッシュ加工法と同等の精度を内歯車で実現した。
遊星歯車機構は自動車の駆動ユニットや変速機、ロボットの関節部分などに使われている。構成部品の歯車にわずかな歪みがあると耐久性や伝達効率に影響し、騒音や振動が起こる要因となる。このため、高品質な歯車が求められる。