NPK、洗浄液を初投入 超音波併用、粉体機器を傷つけず
日本ニューマチック工業は、粉体の種類ごとに使い分ける粉体関連機器向けの粉体用洗浄液2種類を発売した。同社の機器を導入した顧客が粉体原料を入れ替える際などに、機器を傷付けずに洗浄できる。装置メーカーのNPKにとって初の洗浄液投入となる。今後3年間で2種計15トンの販売を目指す。
洗浄液は、粉体製造プラントや粉体プロセス機器などを手がける名張工場を主要拠点とする化工機部で扱う。粉体用洗浄液「ニューマ・ゼロAL」はアルカリ性で、メタケイ酸ソーダなどが成分。容量は20リットルで価格は4万5000円(消費税抜き)。主に金属系の粉体用洗浄液「同AC」は酸性で、塩化水素水溶液などが成分。容量は19リットルで価格は8万7400円(同)。
各洗浄液は研磨剤が含まれていない。超音波洗浄機を併用し、簡単なブラッシングで汚れを除去できる。従来のような“こすり洗い”を抑えることで粉体関連機器の接粉面を傷つけにくい。
粉体機器の高機能化が進む中、取り扱う粒子も小粒径化が進み、数百ナノメートル(ナノは10億分の1)級の原料の取り扱いが増えている。NPKは粉体機器を自社製造しており、部品材料や金属、樹脂などの乾粉処理の洗浄時データを取得。洗浄液が粉体原料の試験などの後、効果的に機器洗浄できることを確認した。
NPKは1916年創業。建設機械に取り付けるアタッチメントなどを手がける建機事業やグラインダーなどのエアーツールを扱う空機事業などの事業部門も持つ。
20年3月期売上高は100億円程度で建機事業が約70%、残りの30%は空機と粉体で二分する。