NTN、石川県に熱処理工場−県内で一貫生産化
NTNは6日、石川県羽咋郡にある産業機械用軸受の生産子会社、(株)NTN能登製作所が建設していた熱処理工場の竣工式を開いた。
NTNは三重県桑名市で産業機械用軸受を生産してきましたが、リスク分散と大形軸受の生産強化のため、2007年以降、能登地区に(株)NTN羽咋製作所、(株)NTN宝達志水製作所、(株)NTN志賀製作所、(株)NTN能登製作所を設立し、産業機械用軸受の第2の生産拠点として、風力発電装置に使用される大形軸受や産業機械アフターマーケット市場向けの各種軸受を生産していた。
軸受の製造工程は、「鍛造」、「旋削」、「熱処理」、「研削」、「組立」の順に進行し、これまで旋削工程後、製品を三重県桑名市に輸送して熱処理加工を行っていた。
このたび(株)NTN能登製作所の敷地内に熱処理工場が完成したことで、鍛造から組立まで能登地区における一貫生産体制を確立した。
新工場は約30億円を投じて能登製作所内に建設。平屋建てで、面積は6600平方メートル。22人体制で操業を始める。
NTNは能登製作所を含めて石川県能登地区に生産子会社を4社展開し、三重県に次ぐ産業機械用軸受などの第2の生産拠点と位置付けている。4社にはこれまで熱処理設備がなく、設備を保有する三重県桑名市の拠点に輸送していたが、新しい熱処理加工技術の導入により、設備のコンパクト化と生産性の向上、品質の向上を実現。徹底した省エネルギー仕様による環境に配慮した工場となる。