金山精機製作所、精密加工・OEM展開
金山精機製作所は、12月中に本社隣接地へ新本社を完成する。既存の金属精密加工や、OEM(相手先ブランド)生産などの新事業展開で、本社機能の増強が必要なため。敷地面積は現本社の3倍で、約4億円を投じる。滋賀工場の省エネルギー化ノウハウを導入する。ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)化を進め、コスト競争力向上も取り組む。
新本社は敷地面積約1000平方メートル。3階建てで、延べ床面積1400平方メートルの社屋を建てる。営業や研究部門のほか、ショールームも新設。企業内保育所や社員食堂など福利厚生も拡充する。本社の従業員は現在の17人から8人増やす。現本社は駐車場に変える。
一方、滋賀工場では高気密・高断熱設計や遮熱シート、地熱回収など省エネのノウハウを蓄積している。これを新本社にも採用。金山社長は「同規模の一般ビルに比べエネルギーを50%以上削減できる。ZEBを目指す」としている。
同社はモーター制御用パワーデバイスやターボ分子ポンプの部品など、精密金属加工が主力。今後は部品を組み合わせたユニットなどのOEMや、京都の地場産業の清水焼を応用した新規事業も伸ばす計画。
本社機能の拡充と省エネによるコストダウンで、事業拡大を後押しする。売上高は18年2月期が9億円。20年2月期は10億円を目指す。