OKK、ワーク替え3D活用のソフト開発 計測パターンを画面選択
OKKは工作機械の主軸近くに据えたカメラを活用し、加工対象物(ワーク)の位置認識といった段取り替えの作業などの省力化につなげるソフトウエアを開発、発売した。機内カメラで撮影したワークの形状を3次元(3D)モデリングする。得たデータはタブレット端末で確認でき、段取り替えに必要な自動計測プログラムを実行する。工作機械を使う工場などでの省力化対応を支える。
OKKが開発したソフトは「3Dマイスター」。工作機械に付けるカメラとソフトを組み込んだ専用のパソコン、タブレットを含め価格は200万円。複数の工作機械に搭載する場合、2台目以降は130万円(いずれも消費税抜き)となる。年200台の販売を目指す。
適用対象は同社の立型マシニングセンター(MC)「VM―R」シリーズなどで、取り付け作業は1日程度で可能となる。工場に導入済みのMCへの後付けのほか、新規発売機種への搭載はオプションで対応する。
撮影したワークのデータは3Dモデルに自動変換し、MCに送信する。ワークのさまざまな計測パターンも画面から選択できる。MCのオペレーターは機械のモード変更などの操作が不要なため、初心者でも扱いやすい。
3Dマイスターの開発に携わった馬場先宏行上席執行役員は「コロナ禍の中で、急速に進む製造現場の省力化対応に貢献できる」と話す。
将来的には他社製MCへの適用も視野に入れる。