OSG、欧州の販売体制を再編 航空機・医療分野を開拓
OSGは欧州の販売体制を再編し、航空機や医療分野の開拓に乗り出す。ドイツ・シュツットガルトにある工具製造・販売子会社が12月1日付で工具販売子会社のベクソーを吸収合併し、人員を現在比40人増の110人にする。分散する営業機能をまとめ、互いの販売網も一体的に活用する。現地生産も段階的に増やし、主力の自動車向けに比べ手薄だった航空機や医療分野に攻勢をかける。
ベクソーの吸収により製造・販売子会社の営業人員を同10人増の33人にし、チタンなど加工の難しい航空機部品向け専用工具の営業体制を強化する。現在はサプライヤーとの取引にとどまっている欧州エアバスとの直接取引も目指す。
同子会社での生産量も段階的に増やす。現在、ドイツで販売する工具の75%は日本生産だが順次、設備を増強していく考え。現地生産比率を50%に高めることを目指す。
OSGはドイツで自動車、特に高級車の部品加工向けにタップ、ドリル、エンドミルなど工具販売が好調。一方、欧州で市場規模の大きい航空機、医療向けは手薄だった。
ドイツには03年に、製造・販売子会社を設立した。欧州での売上高に占める同子会社の比率は約2割を占め、国別では最多。新規分野の航空機、医療を伸ばし、さらなる成長を目指す。