OSGがエフ・ピー・ツール買収 精密工具の提案力向上
OSGは超硬リーマやハイスリーマを主力とする精密切削工具メーカー、エフ・ピー・ツールを買収した。出資比率を22・8%から全額出資として完全子会社化した。今後、両社の商品力や研究開発力を融合し相乗効果を追求する。OSGは切削工具や加工方法の総合的な提案を目指して積極的なM&A(合併・買収)を展開しており、今回もこの一環。
エフ・ピー・ツールは主に自動車向けのコネクターやノズル、センサー、半導体などを加工する高品質、高性能な小径リーマの専門メーカー。以前から後継者問題で株式譲渡を検討していた。OSGはこのほど全株式を取得し、従業員約80人も引き継いだ。買収額は非公表。
エフ・ピー・ツールの2019年9月期の売上高は約11億円。OSGが同社製リーマにコーティングを施すなど協業はすでに始まっており、19年春には新工場も建設した。今後、開発や営業面でも連携を深めていく。
OSGは欧米でも積極的なM&Aを展開し、次世代自動車関連など将来を見据えた工具の品ぞろえの強化と新規販路の開拓を加速させている。