OSG、ハイスエンドミル15%値上げ
OSGは10月1日受注分から、ハイス(高速度鋼)エンドミル標準品を15%値上げした。
高速、高耐久ニーズの高まりに伴う超硬化へのシフトを背景に、ハイスエンドミルの生産量は長年にわたり減少している。一方で、安定加工など根強いニーズがあることから、価格改定により事業継続を図る。同製品の価格改定は2018年以来、約3年ぶり。
対象は自動車や機械部品など幅広い加工に使われるハイスエンドミル。標準品は15%、オーダーメードの特殊品も顧客に一定の値上げを求めていく方針。
ハイスエンドミル市場は80年代をピークに減少の一途をたどっている。高速、高耐久ニーズの高まりから今後も超硬化が加速し、ハイスエンドミルの需要はさらに減少するとみられている。同社はこれまでも生産性向上に取り組んできたが、生産の減少をコスト低減活動で吸収し切れない状況になっているという。
同社はハイスエンドミルで5割以上の国内シェアを持つ。前回の値上げは原材料の高騰によるものだった。今回は「タップからドリル、エンドミルまで扱う総合工具メーカーとして、事業継続のための判断」(OSGグローバル企画部)としている。