OSG、小径ドリル2倍増産 愛知・新城の投資前倒し
OSGは精密機器部品や自動車部品向けに需要が拡大している3ミリメートル径以下の小径超硬ドリルの生産能力を倍増する。3月にかけて「NEO新城工場」に生産設備を導入する。2022年中に予定していた投資計画を前倒す。21年12月にスタートした新中期経営計画で微細精密加工向け工具の販売拡大を掲げており、その布石とする。
半導体やロボット、医療関連など国内外のさまざまな分野で小径ドリルの需要が拡大。生産工場のNEO新城工場に21年末に4台、22年3月までに2台の生産設備を追加して増産体制を整える。新型コロナの影響などで設備の納期が長くなっていることも考慮し、投資計画を前倒した。
新中計では3ミリメートル径以下のタップとドリル、6ミリメートル径以下の超硬エンドミルを微細精密加工向け工具と定義する。
今後、タップを生産する八名工場(同)、超硬エンドミルを生産する大池工場でも設備更新や生産工程の改善により、微細精密加工向け工具の生産体制を強化。微細精密加工向けの売上高比率を21年11月期実績の16%から30年に30%に引き上げる。