OSG、ITシステム参入 生産管理など外販
OSGは自社の生産管理システムなどを外販するITシステム分野に参入した。完全子会社のドットアクトを設立しており、製造実行システム(MES)やIoT(モノのインターネット)によるデータ収集システムなど製造業向けITシステムの設計・販売を展開する。生産活動を通して作り上げたシステムの特徴や機能性を訴求し、モノづくりの領域を開拓する。
OSGがこれまでの生産活動を通して作り上げたシステムを基に、ドットアクトが顧客の要望と状況に応じてカスタマイズする。図面の管理や、工作機械の稼働状況の見える化などができるシステムを構築して提供する。国内の切削工具メーカーがこうしたシステムの外販をするのは珍しいという。
このほかドットアクトはIT関連人材の育成サービスも手がける。当面はOSGグループ会社にサービスを提供しつつ、グループ外の顧客も獲得する方針だ。
ドットアクトはITを通してOSGとグループ会社、顧客との間の接点となる「出島のような立ち位置を目指して」設立した。社長と社員の計7人はすべてOSGからの転籍者で、5年目に最低1件のグループ外からの受注と5億円の売り上げを目指す。
社員全員がOSG出身のため「製造業の知見があり、他のシステム会社に比べて製造業の顧客の課題を深く理解して提案ができる」という。また、世界に展開しているOSGグループ会社の工場で、製作したシステムのテスト動作が可能なことも強みとしている。