神戸製鋼 PVD表面処理装置の初号機 大手工具メーカーに納入
神戸製鋼所は、切削工具や小物部品などを長寿命化する物理気相成長(PVD)表面処理装置「AIPocket」の初号機を大手工具メーカーに納入した。
PVDによる成膜法の一種であるアークイオンプレーティング方式を用いた新型機。海外市場の深耕を目的とした戦略機と位置づけ、国内外で年20台の受注を目指す。
PVDは切削工具や小物部品などを合金系皮膜で成膜し、性能や寿命を高める手法。真空排気システムを最適化し、代表サイクルタイムとして1バッチ3時間を達成した。多品種少量生産でも高い生産性を確保できる。構成機器をワンフレームに納め、設置スペースを約2畳分に抑えた。
製品を欧州連合(EU)加盟国へ輸出する際に、一定の安全基準条件を満たすことを証明する「CEマーク」に対応。海外での拡販につなげる。