岐阜ギヤー、歯車増産 5軸加工機など導入
岐阜ギヤー工業は、工作機械用などの歯車の生産体制を増強する。5軸制御加工機と小型ネジ研削盤を各1台導入した。さらに7―10月に複合加工機、内面研削盤、数値制御(NC)フライス盤を各1台追加する。投資額は合計で約2億円。4月に5人の新入社員を迎え人的体制も拡充する。生産効率・品質の向上と短納期化を進め、今後の需要増に備え対応力を高める。
導入した5軸制御加工機はドイツ製で、制御装置の即応性が高いのが特徴。半導体などの品不足で工作機械の納期が長期化する中、将来の需要増も見越して導入した。小型ネジ研削盤は長さが200ミリ―300ミリメートル程度の比較的小型のウォームギア加工用。既存設備では対応しにくかった小物の加工を効率化する。
7―10月に追加する3台の設備は24年1月期の投資計画による。いずれもボトルネックの解消のため。25年1月期も同様に1億円程度の設備投資をする方針。採用活動は、ホームページ(HP)の刷新や学生向けの企業紹介展示会への出展などを強化しており、今後も継続する。
岐阜ギヤー工業は単品や少ロットの高精度で加工の難易度が高い歯車を得意とする。従業員は47人で21年1月期の売上高は7億7000万円。新規設備の追加により、主力の工作機械・産業機械向けに加え、低調だった航空機用や自動車用の試作も今後は上向くと期待し、全体の対応力を高める。