切り屑排出スムーズ 高橋刃物、NCルーター用工具発売
高橋刃物工業は、フルート(溝)の幅を段階的に広げて切り屑を排出しやすい構造にした数値制御(NC)ルーター用切削工具を開発し、自社ブランドで発売した。同構造で特許を取得済み。屑が溜まらず加工時の抵抗が少なくなり、主軸の回転に必要な消費電力を約20%削減できる。ボディーは超硬合金製で加工時の振動を抑えた。
発売した「ダイヤeビット」は、超硬製でも鉄製と同等の価格を想定する。超硬製で刃先を繰り返しロウ付けでき、省エネ性も含めた環境性を訴求する。
刃先は多結晶ダイヤモンド(PCD)製。標準品はシャンク(柄)の直径12ミリメートルと同16ミリメートルで、刃の外径や用途の異なる5種類をそろえた。木材や非鉄金属、樹脂、人工大理石などを加工できる。
同社はOEM(相手先ブランド)製造を事業の中心にしていたが、近年は自社製品の開発に注力している。今回発売したダイヤeビットは鉄製の類似構造品を改良したもの。特許取得を弾みに、自社ブランド展開を加速する方針だ。