ダイジェット工業が提案する5軸加工機対応の高精度版QMマックス
ダイジェット工業は、5軸複合加工機用工具市場に参入した。段取りの省略による工程集約や複雑形状加工などのニーズが高まり、5軸加工機の需要が増えるのに対応する。
今後もラインアップを拡充し、初年度5000万円の販売を目指す。
ダイジェット工業として初めて発売した5軸加工対応工具は「高精度版QMマックスMQT形」。炭素鋼や焼き入れ鋼、鋳鉄、ステンレス鋼などの側面、傾斜面の仕上げ用。
3軸加工機用の工具をベースに設計を見直してインサート(刃先交換チップ)の取り付け精度を向上。複雑な動きが求められる5軸複合加工機に対応した。複数のインサートを取り付ける多刃仕様で効率的な加工が可能。
インサートを取り付けるヘッド部分を交換できるモジュラーヘッドタイプで、直径16ミリ―35ミリメートルの8種類。価格は2万8800円(消費税抜き)から。
インサートは一般鋼からステンレス鋼まで広く対応できる物理気相成長(PVD)コーティング材種や、チタンベースの超硬合金であるサーメットを用意した。
ダイジェット工業は超硬工具の専業メーカー。主力の切削工具が売上高の約70%を占める。超硬合金などの材料開発から、工具の設計、生産までの一貫体制が強み。