日清工業、再生機械を販促 ベッド・主軸整備「リビルド機」、外観も美しく
日清工業は、同社製の両頭平面研削盤を対象とした再生販売事業を強化する。顧客が使用していた機械を引き取り、ベッドや主軸の整備、電装品などの更新を行い「リビルド機」として販売する。同社の第50期となる6年後までに年間で10台以上、3億円弱の売上高を目指す。
再生販売事業は顧客の工場にある遊休機械や、長年使用されてきた機械を有償もしくは無償で回収。剛性が非常に高く長持ちするベッドや主軸は整備して再利用し、制御機器や各駆動部、周辺機器などは更新。外観も入念に整え、リビルド機として販売する。要望に合わせて仕様を追加することも可能。価格は機械の状態によるが、30年以上使われてきた「V―5P」のリビルド機は2600万円(消費税抜き)。新品と比べ7割程度だ。
日清工業の主力は加工対象物(ワーク)の平行2面を同時に研削する両頭平面研削盤。完全箱型ベッドにクイル式主軸を搭載した高剛性構造を持つ。
特に主軸は構成部品の一つひとつに高精度加工した部品を使用。厚生労働相が表彰する卓越した技能者「現代の名工」がクイルとスリーブのすり合わせ、組み上げをする。こうして作り込んだ主軸は、長期の使用で電装品などが老朽化しても、整備すれば使い続けられるため、リビルド機の価格を抑えられる。
同社は今後、研削加工の展示会にリビルド機を出展して再生販売事業をアピール。インサート(刃先交換チップ)に特化した機種や省スペース、低コストの新品の機種も併せて展示し、新規顧客の開拓を狙う。