三和精機、新型ホブ盤8日発売 小型・高剛性を両立
三和精機は、新型の小型ホブ盤「SHF―08」を開発した。同社の従来機に比べて3割の省スペース化を実現しつつ、剛性を高めて精度を向上させた。電動駆動装置「eアクスル」や産業用ロボット、減速機、2輪車などに用いる歯車加工需要の取り込みを狙う。
サイズは幅1680ミリ×奥行き2150ミリ×高さ2000ミリメートル。主軸の組み付けの工夫やベッドの構造の見直しにより、小型化と高剛性化を両立した。モジュール2までのスカイビング加工に対応。オプションで超硬ホブによる焼き入れ後の高精度仕上げ加工を実現する。
ホブ最大回転数は標準で毎分5000回転、オプションで同9000回転に高速化が可能。またワーク軸最大回転数は標準で同600回転で、オプションによって同1500回転に高められる。
加工室内は完全密閉式の傾斜カバー構造にして切り粉の堆積を抑制。カバーの取り外しを簡単にできるようにし、保守をしやすくするとともに、ローダーの設置を容易にする構造にして、自動化をしやすくした。
三和精機はOSGグループの機械工具商社で、滋賀製作所において歯車加工機などの工作機械のオーバーホールやレトロフィットも手がける。
このノウハウを生かして、2016年にSHF―08の前身機を開発し、ホブ盤の製造販売を始めた。自動化対応の経験も豊富なことから、SHF―08の販売ではローダーやロボットによる自動化も併せて請け負う。