サンドビック、名古屋に新センター 切削工具テスト・展示ショールーム
サンドビックは、名古屋市中川区に切削工具のテスト加工機能やショールーム機能などを持つ「サンドビック・コロマント・センター(完成予想図)」を2024年3月までに開設する。加工の様子を施設外に配信するシステムも備える。国内の顧客サービスを向上させ、日本市場を一段と深耕する。
新センターは、新築の建屋を賃貸で借りる。敷地面積は約750平方メートルの2階建て。1階にテスト加工をする3台程度の先端の工作機械や製品を展示するショールームを設置。2階に40―50人ほどが収容可能なセミナールームを設ける。
また、新センター内での加工の様子を他の場所に配信、海外にある14カ所の同様の施設での加工を観られる「デジタル・ライブ・マシニング・システム」を備える。センターと顧客のオフィスと新センターをインターネットで接続し、来場しなくても加工状況を確認することも可能にする。
また、サンドビックグループ内のコンピューター利用製造(CAM)などのソフトウエアメーカーの製品を実演することを検討している。
同社は2022年8月に神戸市中央区にあった本社と名古屋市名東区にあった工具部門のコロマントカンパニー本部を統合し、現住所に移転。その際、旧本部内にあり、テスト加工などができる設備を瀬峰工場(宮城県栗原市)に移していた。
今回、製造業が盛んな中部圏の中心地で首都圏、関西圏からもアクセス性が良い名古屋市に同様の機能を強化した上で復活し、工具需要を掘り起こす。