サワイリエンジ、長尺NC加工機拡充 精度高め自動化
サワイリエンジニアリングは、長尺の加工対象物(ワーク)向け数値制御(NC)加工機「SWS」シリーズに「同11000―30ATC」を追加し、発売した。同シリーズとして初採用の内蔵チップコンベヤーやワークが90度回転する装置で、一部作業を自動化できる。主な想定用途は長尺のアルミニウム押し出し材の穴開け。消費税抜きの価格は5000万円から。年間5台の販売を目指す。
ワークの最大寸法は長さが10・5メートル、幅と高さが40センチメートル。ワークのクランプ機構は20台。主軸回転数は最大毎分1万5000回転、工具を30本収納する自動工具交換装置(ATC)を搭載する。
加工精度を高める複数の機能を用意した。主軸は中心を突き抜け、工具の先から最大7メガパスカル(メガは100万)の圧力で切削液を噴射するセンタースルー仕様で、冷却と切りくずの排出を効率化できる。X・Y・Z各軸が実際に移動した位置を測り、制御装置にフィードバックする「スケールフィードバック」により、熱変位の影響を補正する。
同シリーズは同社の主力製品。顧客の要望を受けて開発した仕様を標準化してラインアップ拡充を続けている。