山田マシンツール、刻印前後工程を自動化 人手不足対策
山田マシンツールは、工業製品に名前や番号を刻印するマーキング作業の自動化支援業務に乗り出す。従来のマーキングの自動化に加えて、新たに加工対象物(ワーク)搬送・搬出など前後工程の自動化までサポートする。製造業の人手不足に伴う自動化需要を取り込み、マーキング事業の売上高(2022年9月期は約4億円)で2年後に5億円以上を目指す。
山田マシンツールは、ネームプレートや定格銘板など向けに使われる工業用マーキング機専門メーカー。マーキング機内部の搬送などの自動化ノウハウも持っており、それをマーキングのワークのセットなどの前工程と、ワークの払い出しといった後工程の自動化向けにも応用する。
自動化支援業務の開始にあたり、6月からシステムインテグレーターとともに既存顧客や近隣の顧客向けに訪問やメールマガジンを通じて自動化支援の提案活動を始めた。主に建設機械や農機具、自動車などの業界で用いるマーキングの前後工程での自動化需要を取り込むため、電気制御と機械設計の技術者を1人ずつ採用した。
同業務では例えば、従来は工場で作業者がセットしてマーキング機の起動ボタンを押して、終了後に1個づつ取り出していた作業の前後工程を自動化する。複数のワークをまとめてセットして、マーキング後はワークの払い出しまで一貫して自動化できるため、作業の効率化や省人化につなげられる。
また同社では自動化の一環でデジタル変革(DX)を含めたマーキング制御のリニューアルも積極的に手がける準備をしている。