シチズンマシナリー、同時5軸加工の自動旋盤 複雑形状を切削
シチズンマシナリーは、同時5軸制御加工が可能な主軸台固定型コンピューター数値制御(CNC)自動旋盤を開発した。タレット(刃物台)の工具主軸に旋回軸(B軸)と自動工具交換装置(ATC)機能を搭載。斜め方向から加工するといった複雑な形状の加工を実現した。軽量化を目的に複数部品を一つにすることで形状が複雑化する自動車部品などの加工需要を取り込む。
開発したのは同社主軸台固定型CNC自動旋盤のブランド「ミヤノ」の新型機「BNE―65ATC」で、2026年3月から順次発売する。消費税抜きの価格は3670万円。年間60台の販売を目指す。
新型機の最大加工径は65ミリメートル。左右二つの主軸と上下二つの刃物台で構成する。上側の刃物台の工具主軸の一つに工具の角度を任意に設定できるB軸と、24本の工具をストックできるATC機能を搭載。搭載可能な工具を二つの刃物台とATCの合計で従来機比40%増の66本に拡大するなど多機能化を図りつつ、設置面積は従来機と同等以下に抑えた。
従来の4軸にATC機能付きのB軸が加わり、5軸制御のマシニングセンター(MC)と同等の曲面加工や輪郭制御を実現。刃物台を旋回するだけで工具を交換できるなど、二つの刃物台を搭載した自動旋盤特有の高生産性を維持しながら、複雑な形状の加工対象物(ワーク)の安定した加工を可能にした。
自動車業界ではバッテリーを搭載する電動化の潮流で軽量化などを狙いとする生産革新が進む。新型機でこうした潮流に伴う新たな加工需要に対応するほか、半導体や医療機器関連などで高まる複雑な形状の部品の加工需要を取り込む。
シチズンマシナリーは27年度までの3カ年中期経営計画で、ミヤノ機の売上高を27年度に24年度比約35%増の250億円に高める目標を掲げる。MCで加工していた複雑形状の部品を高い生産性で加工する需要などを取り込み成長につなげる。
