ソディック、仙台に新拠点
ソディックは仙台市太白区に同社国内最大級のショールームを備えた新拠点「仙台テックセンター」を建設し、8月1日から営業を始めた。投資額は約7億円。同区の仙台営業所を移転する。併せて営業やサービス担当者を増員し、放電加工機などの補修部品の在庫も拡充する。東北地域は高精度な加工が必要な電子部品産業が集積する。サービスの充実で繰り返し精度の高さといった同社製品の特徴を生かせる体制を整備し、高度なモノづくりに貢献する。
仙台テックセンターは2階建てで延べ床面積約1191平方メートル。ショールームには形彫り放電加工機や射出成形機、マシニングセンターなど最新機種8台を設置する。従来と比べ補修部品を在庫する倉庫スペースを拡大し、災害や緊急対応のリスクも分散する。
加工に関わる相談全般に対応する技術アプリケーションスタッフも常駐。加工検証などを通じて課題解決を支援する。定期的に加工機や成形機に関する技術スクールを開き、顧客の要望に応じた特別講習会も実施する。
東北地区はマイクロコネクターなど精密電子部品産業が集積し、同社加工機の国内出荷台数の中でも多くの割合を占める。迅速で充実したサービスを提供することで、繰り返し精度や再現性の高さといった同社製品の特徴を最大限生かし、高度な技術が求められる生産現場を支援する。
放電加工機など工作機械販売の2023年1―3月期の売上高は前年同期比18・4%減の91億円。一方、保守サービスや消耗品の同期の売上高は同7・1%増の30億円と、工作機械事業全体の25・0%を占めた。サービス体制の拡充で景気の影響を受ける設備投資に左右されない収益基盤の構築にも貢献する。