松浦機械、5軸MCに旋削搭載 ワンチャック加工を実現
松浦機械製作所は、5軸加工機の入門機をベースに旋削機能を取り入れた5軸複合マシニングセンター(MC)を開発し、発売した。
マシニングと旋削の機能を両立する専用テーブルを搭載。ベース機の使いやすさをそのままに、ワーク(加工対象物)のチャックを一度も外さずに加工するワンチャッキングによる工程集約を実現した。複合加工機のエントリーモデルとして提案する。
新製品の「MX520T」は、価格が消費税込みで5720万円。ワークを自動交換するフロアパレットシステム「PC4」と90本工具マガジン付きの機種は同7568万円。月間3台の販売を目指す。
ベース機となるのは、5軸制御立型MCの「MX520」。MXシリーズは松浦機械製作所の主力製品の一つ。多品種少量生産に適しており、5軸加工機の入門機として累計2100台超の出荷台数を誇る。
MX520Tは高精度な旋削加工に対応するため、主軸端に複合加工機用工具ホルダーを採用。主軸には旋削加工時でも工具がブレないようにする、高剛性なブレーキ機構を標準装備した。
一方、同機構を組み込みつつも主軸ノーズ径は従来サイズに抑え、マシニング加工時のワークへの接近性を確保した。
旋削主軸には最高回転数が毎分800回転、最大トルクは500ニュートンメートルのダイレクトドライブモーターを搭載。旋削用とマシニング用工具は同じ工具マガジンに収納可能で、省スペース性も訴求する。