タンガロイ、AIが最適「切削工具」推奨 7領域カバーへ
タンガロイは、最適な切削工具をAI(人工知能)によるチャット形式で顧客に提示する「工具選定AIアシスタント」で、計7領域を2026年半ばまでにカバーする。既に「穴あけ」「正面フライスおよび高送り」など5領域を順次立ち上げており、今後は「外径旋削」と「内径旋削」をそろえる。デジタル変革(DX)によりインターネットでの工具情報の検索が増えており、顧客自らアクセスできる推奨情報を拡充する。
タンガロイが「工具選定AIアシスタント」を整備しているのは、複雑になりがちな顧客の工具選定プロセスを簡素化し、適切な切削条件を即座に提案するのが狙い。
2025年初のドリル版を手始めに、正面フライスカッター版&高送り工具版、外径溝入れ工具版、肩削り工具版、タップ(ねじ切り)版をホームページで掲載中。正面フライスの場合は加工タイプ、被削材や工作物の状態、干渉条件などの項目に入力すれば、システムが最適な工具を自動で選定する。
従来は手計算などに依存していた切り取り厚さや同時切削刃数、推定主軸動力などを自動で計算する。最終的に工具は「生産性」「コスト」「機械・ワークへの負荷」の三つの観点から、それぞれ最適なものを提案する。
AIアシスタントでは顧客の質問に答えたり、タスクを実行したりする。同社のウェブショップサイトにも連動している。
