テラル、切削液ポンプ40%省エネ モーター自社開発
テラルは、工作機械の切削液(クーラント)向けポンプの次期製品を2025年に発売する。モーターを外部調達品から自社開発した高効率な新型に切り替えることで、従来より40%近く省エネ化する。価格や販売目標は今後詰める。
発売するクーラントポンプは、低圧でダーティー液用の「LPWE型」と中圧「LVS型=写真」の2シリーズ。いずれも現在は外部調達の誘導モーターを使用している。これを自社開発した永久磁石同期モーターに切り替える。
国際電気標準会議(IEC)が定める産業用モーターの効率規格で最高レベルの「IE5」を達成し、消費電力量は従来比40%近く削減できる。
モーターの出力はそれぞれ1・5キロワット、2・2キロワット。流量は毎分80―350リットルと同10―50リットル。LPWE型は羽根車の材質に鋳物を採用し、異物に強い。インバーター制御でドライバーは内蔵、操作や監視はスマートフォンのアプリケーションで行う。インバーターで回転速度を制御できるようになったため、モーターを定速運転し、バルブで流量を制御する従来方式に比べて大幅に省エネ化できる。
新ポンプを採用したクーラント濾過装置のコンセプトモデルでは、ポンプの搭載台数を従来の5台から2台に集約。従来機に比べて43%省エネ化、発熱量は31%低減できるという。
多くの新技術を盛り込んだ意欲的なモデルで、競合メーカーからの市場シェア奪還を目指す。