トーカロイ、超硬プレート在庫販売 加熱生産平準化
トーカロイは、即日発送可能な超硬プレートの在庫売りを始めた。電子部品用金型のパンチ用途を想定。価格は5000円(消費税抜き)から。超硬製品を受注生産で手がける同社としては、初めての在庫販売品となる。これにより超硬プレートの加熱工程を効率化し、受注生産品の価格維持を狙う。
午前中の発注は当日、午後の発注は翌日出荷する。サイズは100ミリ×100ミリメートル、厚さが1・5ミリ―21・5ミリメートルまで2ミリメートル刻みの11種類を用意した。超微粒の「FX30」と汎用材種「G4」の2材種。従来の受注生産で超硬プレートの納期は1週間だったが、即日発送することで顧客の納期短縮に貢献する。
超硬プレートの加熱工程で使うバッチ炉は、受注生産品だけではフル充填できない場合も多かった。余剰部分に在庫品を入れればフル充填で稼働できるようになり、生産の効率化につながる。
超硬合金製の切削工具・耐摩耗用素材を、材料の製造から手がける同社では、原料や燃料の高騰により、超硬材料の価格維持のためのコスト削減が課題だった。今回の在庫販売品の生産でコスト削減を目指す。