トーカロイ、関東に拠点 超硬合金材など愛知以東の顧客対応
トーカロイは、3月1日付で関東営業所(さいたま市大宮区)を開所し、超硬合金素材や金型部品などの営業体制を拡充した。本社、岡山支社、神戸営業所に続く4拠点目となる。不十分だった愛知県以東の顧客の対応を強化する。
現在、関東圏の売上高は全体の約1%で、2年後の2025年度(26年3月期)までに15%への引き上げを目指す。
トーカロイはトーカロイホールディングスの販売子会社で、超硬合金素材や金型部品、スプレーノズルを販売。コンピューター利用解析(CAE)を使った迅速な改良提案を強みとする。
現在は自動車関連向けが売上高の約6割を占める。関東営業所の開所を契機に、より広範囲な分野の開拓に努める。電気自動車(EV)関連の部品の受注に注力するとともに、営業エリアの拡大によるリスク分散も狙う。
トーカロイは22年4月に、グループの経営体制を再編。岡山県津山市に本社を置くトーカロイHDの傘下に、販売子会社のトーカロイと生産会社2社を置く形に改めた。岡山県の生産子会社にあった営業部署をトーカロイの岡山支社に再編するなどして、営業はトーカロイに一本化した。
トーカロイは自動車関連製品の提案が得意な本社と、弱電機械製品に強い岡山支社とがワンチームとなり、お互いの強みを生かしながら幅広く顧客のニーズに応える体制が整った。松本社長は「HD化の良さをここから出していく」と意気込む。