トクピ製作所、故障予知の新サービス 工作機械向けクーラント装置で
トクピ製作所は、工作機械向けの高圧クーラントシステムで異常や故障を予知して通知する予防保全サービスを2024年内にも始める。通常と異なる稼働状況のデータを検知した場合にネットワーク経由でアラーム通知するため、必要に応じて現場での点検やメンテナンスの対応が可能となる。価格は未定だが、同システムのオプションとして提供する方針。工作機械メーカーや金属加工業者に売り込む。
トクピ製作所はクーラントシステムに用いるポンプも手がける。ポンプメーカーで同様のサービスを提供するのは珍しいという。
新サービスは、クーラント装置にある高圧ポンプの過負荷やクーラントタンクの液面、加工後の切りくずなどが溜まるダーティータンクからクーラント装置に送るポンプの圧力などを監視。異常データが発生した際に通知する。
データ内容によって考えられるトラブルや異常をチェックし、部品やフィルターの交換などを行うことで生産ラインの設備故障による停止を防ぐ。
同社はユーザーに予備のポンプを配置するケースが多い。講習でユーザー自身がポンプ交換できるようにしているほか、ポンプの部品もユニット化しているため交換しやすい。オーバーホールなどが必要な場合は同社に送ってもらうが、ユーザーの手元に予備品を置き、自前で交換できる体制により、ユーザーにとっては工場の稼働への影響を抑制できる利点がある。
新サービスも含めて、保守の負荷軽減や稼働率向上につながるIoT(モノのインターネット)ツールによる高付加価値化で市場を深耕する。