精密加工用工具、京都に専用新棟 TOWA
TOWAは約20億円を投じて、京都東事業所に精密加工用超硬工具製造の新棟を建設し、2022年春をめどに稼働する。稼働後の生産能力は売上高換算で年30億円程度に増える。21年3月期の工具売上高は約6000万円だった。拡販を進め、早期にフル稼働を目指す。
精密加工用超硬工具は、金型工場である京都東事業所の一角で生産している。工具の需要拡大を見据えて同じ敷地内に専用棟を設ける。
新棟で生産するのは、自動車や電子部品など精度を求められる加工で使われる切削工具。省エネルギー設備を導入し、工場で使うエネルギーの一部を太陽光発電で賄うなど環境に配慮する。
同社はこのほど、主力の半導体樹脂封止装置向けで培ったナノメートル(ナノは10億分の1)レベルの加工技術を生かした特殊工具で大型受注を獲得した。
さらに自動車や産業機械向け需要の回復で、工具需要も拡大が見込めるため投資に踏み切る。