UEL、3DCAD/CAMを開発 効率加工で生産性向上 自動データ作成機能も
UELは、金型に特化した3次元(3D)統合コンピューター利用設計・製造(CAD/CAM)システムの最新版を開発した。CAM機能は高速・高品質・高効率加工を実現するなど自動化による生産性を向上した。
金型メーカーに訴求し、導入済みの顧客を含めて年間約5500ライセンスの販売を見込む。
新開発の「CADマイスター2024」は、従来版から曲面加工機能を強化した。面沿いピッチを一定に保つパスや間隔が均一なパスにより、工作機械で切削加工した際の削り残しの山の高さを均一に加工できる。仕上げ加工が削減でき、作業効率の向上が見込める。
加工要件に合わせて、より最適な加工パスタイプの選択ができるため工具の長寿命化にもつなげられる。
新たに、放電加工時に電極を使って金属などを削る電極加工のデータ作成を自動化する機能を追加した。電極自動加工設計でCAMの作業工数を最大90%削減できる。従来は電極モデルの加工データの作成に手間がかかっていたが、加工時の工程組みが標準化されていることに着目し、加工データ作成を自動化した。
また樹脂金型の厚みが薄過ぎないか、微少な面がないかといった成形上の問題の検出精度を高めた。部品表やチェックリストなどエクセル形式の帳票と、3D検図機能を連携することで検図を自動化できる。直感的な入力操作などにより操作性も改善した。