丸善機械、中古レンタルに参入 大型工作機械を作業場ごと提供
丸善機械が、中古大型工作機械のレンタル事業に参入。埼玉県内の展示場に設置した2台を対象に作業スペースと周辺設備を合わせた場所ごと貸し出す独自サービスを始めた。
工作機械を使う需要の先行きが不透明な中、設備投資に二の足を踏む顧客は少なくない。投資判断をするまでの試用要望に応える一つとして賃貸事業を育成。需要に応じ対象機種の追加も検討。
丸善機械がレンタルする中古大型工作機械の一つ、オーエム製作所製の立型旋盤「TMD-40/45」
今回、貸し出す大型機械はオーエム製作所製の立型旋盤「TMD―40/45」とオークマ製の5面加工門型マシニングセンター「MCR―BⅡ30×50E―AP」の2台。材料や加工品を取り置く場所も含めて貸し出す。操作要員は顧客が手配し、電気代などの必要経費も顧客負担とする。
消費税抜きのレンタル料はTMDが月400万円、MCRは同250万円をそれぞれ想定。利用者に企業規模、業種などの条件は付けない。貸し出し期間は最低半年の予定だが、要望には柔軟に対応する。
2台を設置したのは同社にとって五つ目の展示場として7月開設した「ネクスト東京マシンテック」(埼玉県加須市)。敷地面積は1万3000平方メートル、展示場面積は約3000平方メートル。手狭になれば拡張の余地はある。
工作機械は新品の場合、納期が10カ月から1年以上とされる。大型機械を導入する場合、機械単体が高額な上、設置するには広いスペースと周辺設備の確保が課題となる。レンタルを利用すれば投資負担を減らし、需要に応じた柔軟な供給が可能になるという。
丸善機械は1960年に創業。簡易機や小物を含めた中古の工作機械を常時計約5000台展示・在庫している。