ワルタージャパン、OSGと提携解消 競合品の増加で
ワルタージャパンは、2023年末にOSGとのチップ交換式超硬ミーリング工具の製造と販売に関する業務提携を解消する。親会社でドイツの大手切削工具メーカーのワルターによる穴開け工具やねじ切り切削工具メーカーの買収で、OSGと競合する製品が増えていた。ワルタージャパンは今後、国内の販売網構築に力を入れ、29年末までに現在の2倍の売り上げを目指す。
OSGが販売を担っている両社共同ブランド「OSGーWALTER」の製品の販売は終了するが、ワルタージャパンが同じ製品を引き続き取り扱う。
OSGとの業務提携は82年に開始。当初、ワルターはチップ交換式超硬ミーリングが主力製品だったが、08年に穴開け工具メーカーの独タイテックス、エンドミルやねじ切り工具を手がける同プロトティップを買収し、OSGとの競合製品が増えた。
08年に販売会社ワルター・ツーリング・ジャパン(現ワルタージャパン)を設立して以来、国内で自前の販売網も整備してきた。今後、ワルタージャパンは代理店を開拓するなど営業体制を強化する。ワルターは1919年にドイツで創業。27年に世界初となる超硬工具を開発した。