西部電機、ワイヤ放電加工機の品ぞろえ刷新 高精度ニーズ・大物に対応
西部電機は水仕様ワイヤ放電加工機のラインアップを刷新する。加工精度が最も高いクラスに新たな2機種を投入して最上位機種を拡充する。また一部機種で軸移動範囲を広げた新製品を発売する。半導体分野などで高まる高精度ニーズに応えるとともに加工対象物(ワーク)の大型化に対応する。
市場投入するのはピッチ加工精度がプラスマイナス1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)クラスの「MM50UP」と「MM35UP」。MM50UPは軸移動範囲が500ミリ×400ミリ×310ミリメートル。MM35UPは同じく350ミリ×300ミリ×230ミリメートル。
両機種ともピッチ加工精度プラスマイナス2マイクロメートルのシリーズ機種をベースに設計を見直して開発した。軸移動範囲の一部延長も実現する。剛性を高めるなどして高精度と軸移動延長を可能にし、部品の共通化などで価格を抑えた。
ピッチ加工精度がプラスマイナス3マイクロメートルのシリーズで発売するのは「M50HP」と「M35HP」。同シリーズの従来機種「M50B」「M35B」に比べ一部軸移動範囲を50ミリメートル延長した。
西部電機は1972年にコンピューター数値制御(CNC)ワイヤ放電加工機を開発し50年の実績がある。現在、半導体関連業界など向けワイヤ放電加工機の需要増に対応するため、新工場の建設計画を進めている。