西研、微細穴開け用工具発売 既存MC・旋盤対応
西研は、直径8ミリメートルの微細な穴を最大160ミリメートルの深さまで加工可能な深穴加工用の工具「クレアボーラー」を発売した。特殊な刃先の形状により、外部から冷却のためのクーラント液などを供給でき、既存のマシニングセンター(MC)や旋盤で利用可能という。消費税抜きの価格は1本約3万円から。国内外で商社を通じて販売する。
穴開け加工用工具の直径は2ミリメートルから8ミリメートルまであり、直径の20倍の深さまで加工できるという。工具の材質は超硬合金で、鉄やアルミニウムなどを加工する。切削した切りくずが工具の溝に沿って外に出てくるノンステッピング機構により、切りくずを排出するための工具の出し入れが不要。切削面の品質向上や工具の折損防止につながるとしている。
同社は1996年創業で、工具の再研磨を手がけてきた。新規事業として自社ブランドの工具の製品化を進め、2020年に広島市西区の別の場所に専用の施設も建設した。寺本社長は「細い穴開けで困っている事業所は多い」とさまざまな用途での使用を見込む。