「研削くず」資源化、スマホで遠隔管理 ノリタケカンパニーリミテドが新分離装置
ノリタケカンパニーリミテドは研削・研磨で発生する廃棄物のスラッジを資源化する装置「ブリケッター」の新製品を発売開始した。
遠隔地から運転管理できる機能を搭載した。スラッジの月間処理量が3トンと20トンの2種類を展開する。消費税抜きの価格はそれぞれ1500万円と2000万円。鋼材を扱う自動車や部品メーカーなどに提案し、まず年間10台の販売を目指す。
研削・研磨で発生する廃棄物(スラッジ)から成分を分離する装置「スマートブリケッター」。スマートフォンなどから運転状況の遠隔監視も可能だ。
新製品「スマートブリケッター」はスラッジから水分を絞り出し、金属くずを圧縮したブリケットを分離する。ブリケットは製鉄所で再資源化し、排出する液体は濾過した上で研削液として再利用できる。廃棄物のほぼ全てを資源化または再利用できるため、鋼材価格や廃棄物処理費用の上昇に伴い引き合いが増えている。
新たに搭載した遠隔管理機能は、スラッジの投入量やブリケットと研削液の生成量を記録し、リサイクルの状況をスマートフォンなどで常時把握できる。投資家や社会からの開示要請に速やかに応えたい需要も捉える。
ブリケットは圧力263メガパスカル(メガは100万)で圧縮し、水分量は製鉄所が買い取れる10%未満で生成する。研削液の濾過装置など周辺設備も併せて提案する。