神戸製鋼所は、切削工具などを対象に、生成する被膜を従来より長寿命化するアークイオンプレーティング装置「AIP―iX」シリーズを開発し、2023年春に発売すると発表した。
被膜の金属元素のアルミニウム含有率が高くても、硬質な窒化アルミクロム(AlCrN)被膜のコーティングが可能。ハイエンド工具の50%の寿命延長を確認したという。
アークイオンプレーティング装置は物理気相成長(PVD)の一種で、金属やセラミックス製の工具、金型などに成膜して機能性や生産効率などを向上できる。
AlCrNはアルミ含有が多くなり過ぎると硬度が落ちる課題があったが、開発した成膜プロセスなど新技術でそれを解決した。