芝浦機械、1.2万トンギガキャスト2台受注
芝浦機械は車体部品などをアルミニウム鋳造で一体成形する「ギガキャスト」に対応した型締め力1万2000トンの超大型ダイカストマシンを2台受注した。同1万2000トンは世界最大級の型締め力という。ギガキャストは電気自動車(EV)の製造工程やコストの大幅削減が見込まれる。同6000―9000トン級の製品にも順次対応し、車の環境性能や生産効率向上に向けた需要を取り込む。
受注したのは超大型ダイカストマシン「DC12000GS」で、韓国の部品メーカーのベトナム工場に納入する。
同マシンでは金型を締め付ける機構部品「シリンダー」を二つ搭載した独自方式を採用。流量が大きく高い応答性のサーボバルブを活用した射出機構と制御により、短時間での充填と昇圧を実現し、歩留まりの向上と高い品質を両立した。
ギガキャストは複数部品を一体成形することで部品点数や製造工程を削減し、車の軽量化や強度向上に貢献する。電動車では大型の電池ケースや車体部品の成形などで採用の拡大が見込まれる。
鋳造機大手の芝浦機械は蓄積した関連技術も生かして品ぞろえを拡充し、車業界を中心に高まる複合鋳造品需要に対応する。