中村留精密、複合加工機の新工場 8月末本格稼働
中村留精密工業は、本社敷地内に複合加工機を生産する第13工場を7月に竣工し、8月末から本格稼働する。建屋・設備への投資額は26億円。ユニット製作から組み立てまでの一気通貫による生産体制の構築や自動搬送の仕組みの活用により、従来の製造工程に比べて生産能力の35%増を見込む。
新工場は社内公募で「MAGI(マギ)」と名付けた。2階建てで総面積は7050平方メートル。既設の第11、12工場に隣接し、ユニットの製作や製品仕上げの組み立てを一気通貫で担う。夜間には無人搬送車(AGV)による自動搬送で翌日の段取りなどを行い、日中は一部部品の搬送を支援するなど作業効率を高める。さらにスタッカークレーン式の自動倉庫を一部併設し、2階へ部品を供給する。
同社は売上高の7割を輸出が占める。今後も世界の製造現場で工程集約や自動化に向けた複合加工機の需要が増加することを見据え、その生産能力の増強に踏み込む。